愛知県名古屋市の方から問い合わせをいただき、獅子頭の修理をしました。

今回の獅子頭はカシュー塗りで、割れは無かったのですが、歯が欠けていたので歯も木で加工し直し、キズの修理をしました。
毛も修理と同時に交換し新品のように綺麗になりました。

見積りとしては
1.獅子頭(キズ補修、割れの修理、塗り、金箔、幕・毛・鈴の取り付け)
2.鈴の新調(部品代)
3.毛(部品代)
4.アゴの横棒(部品代)
5.耳の棒の直し(部品代)
と、全体の直しとパーツごとの直しで提出し、1.と3.で決定しました。
耳の棒も新調することなく修理が出来そうでしたので修理することで予算を抑えることが出来ました。

予算により部品のみの直しや交換も承っておりますが、どうしても割高になってしまいます。
しかし、使えるパーツもありますので、今回は幕、鈴、アゴの横棒、耳の棒は今あるものを再利用し修理をしました。
獅子頭は総塗りして修理すると新品のようにきれいに仕上がります。
しかし、割れがある場合などは、接着剤、パテ埋めで修理するため、また、見えていない割れもあるなどするので、どうしても新品に比べ強度が劣ってしまいます。
多少のことで直ぐに割れてしまうようなこともありませんので、通常の使用には問題ありません。

今回の修理で使用したものは合成うるしのカシューという塗料となります。
漆(うるし)は、アレルギー反応がでることがあり、獅子頭などは、しっかり乾燥させることでアレルギーを抑えられると言われていますが、ごく稀にアレルギー反応を示す方がみえること、経年劣化として朱赤が徐々にオレンジ色っぽく変化することがあるため、合成うるしのカシューでの修理をオススメしています。

納期は、1~3か月ほど必要となりますが、込み合っている時期などは大幅に時間をいただくこともありますので、早め早めにご相談、ご注文をいただけると助かります。

他社製品であっても修理可能な獅子頭であれば承ります。ご相談ください。
※予算に合わせた修理が可能ですので、ご相談ください

獅子頭の引き取りについて】
不要となってしまった獅子頭の引き取りを承っております。
廃棄処分してしまうのは可哀想ですし、なかなか一般のゴミとして捨ててしまうのは忍びないと思います。
いままで地元のお祭り子ども会町内会自治会)で活躍した獅子頭を、美濃伏見稲荷さまにてお焚き上げ左義長)させていただきます。
一頭¥1,000-〜¥3,000-(税別)にてお引き取りします。お気軽にご相談ください

獅子頭の修理修復については下記もご覧ください】
獅子頭の修理のページ
獅子頭の修理、修復の実績のページ

子ども獅子連などで使用される袢天も取り扱いがございます】
袢天のページ
祭袢天の既製品のページ
袢天の製作実績のページ

コーティングは下記のページも参考にしてください】
ガラスコーティング、撥水加工について
撥水加工について
ガラスコーティングについて

獅子頭全体の修理前の画像
サイトをご覧になったお客様が獅子頭を持参し来店くださりました。
写真での見積りも承っておりますが、細部までチェックできず、修理不能であったり、追加料金が発生してしまう可能性もありますので
獅子頭は現物を見せていただけると助かります。
修理前の獅子頭の正面からの画像
獅子頭を正面から撮影しました。
歯の金箔が剥がれてしまっているのがよく分かりますね。
修理前の獅子頭の正面アップの画像
獅子頭の正面アップの写真です。
朱で塗った漆(うるし)の色が剥がれてしまっていたり、キズも多くみられます。
総修理で新品のように綺麗に直ります。
修理前の獅子頭の上からの画像
修理前の獅子頭を上から撮影しました。
金箔の葉枯れは脱毛(涙)が進行しています。
頭頂部の毛の薄くなっていしまった筆者としてはつらい画像です。
修理前の獅子頭の左からの画像
目力のある獅子頭ですね。
毛が・・・・毛が・・・うぅぅぅぅ。
しっかり増毛させてあげます。
修理前の獅子頭の鼻の画像
修理前の獅子頭の鼻のドアップの写真となります。
キズがありますが修理前半でパテ埋めなどし、目立たなくなるよう、しっかり直していきます。
修理前の獅子頭の左からの画像
修理前の獅子頭ですが、傷み方としては、まだ、さほど酷くはない状態です。
修理前の獅子頭の歯の画像
修理前の獅子頭の歯の状態です。
金箔が剥がれ、お歯黒になってしまっています。
向かって右の歯が油性ペンか何かで黒く塗って補修してありました。
愛されていますが、しっかり修理し歯を蘇らせてあげます。
まるで獅子頭が歯科検診を受けているようですね。
修理前の獅子頭の画像
修理前の獅子頭のアップの写真です。
やはり金箔の剥がれが目立ちますね。
獅子頭の歯が欠けてしまった画像
修理前の獅子頭です。
向かって左の歯も欠損していました。
しっかり差し歯?し直してあげます。
修理前に分解した獅子頭の画像
持参してくださった獅子頭を修理のため分解しました。
各パーツごとにしっかり修理していきます。
獅子頭の歯を修理した画像
向かって左の歯を修理したところです。
嚙み合わせのチェックは人と同じで、しっかりしなければいけませんね。
獅子頭の歯を直した画像
獅子頭の歯を修理したところです。
木で製作し接着剤で取り付けました。
人間でいう差し歯ですかね。
獅子頭の歯を修理した画像
獅子頭に向かって右側の歯も修理しました。
獅子頭のパーツの画像
獅子頭の全体の修理前に、傷の修理、割れの修理のためパテ埋めなどをし、パーツにペーパーヤスリをかけていきます。
獅子頭の修理前の画像
獅子頭本体もパテ埋めなどで傷や割れを塞いで、ペーパーヤスリをかけていきます。
獅子頭の下地を塗った画像
獅子頭の塗装前の下地となる塗装を施していきます。
獅子頭の塗装途中の画像
獅子頭の顎に下地処理の塗装をしたところです。
下地処理をした獅子頭の画像
獅子頭の塗装前のパーツを下地処理したところ。
下地処理をした獅子頭の画像
獅子頭の口の中も、しっかり下地の処理をしていきます。
一度塗装した獅子頭を研磨した画像
下地の処理をしたあと、再度研磨作業をします。
研磨後に仮組した獅子頭の画像
獅子頭の塗装前の下地を研磨しました。
仮組した獅子頭の画像
下地処理と研磨後に仮組した獅子頭を正面から撮影した写真となります。
なんだかワイルドな雰囲気。
研磨した獅子頭の画像
下処理の研磨後の写真です。
箇所により、元々の赤の色もうっすら見えますね。
修理中の獅子頭の画像
元の赤の色が見えています。
いよいよ塗装前となって獅子頭です。
修理している獅子頭の画像
各パーツとした処理を終えた獅子頭の写真です。
修理している獅子頭のパーツの画像
下処理を終えた獅子頭のパーツたちの写真となります。
朱を塗った獅子頭の画像
初めに朱を塗っていきます。
いよいよ獅子頭がよみがえっていきますよ。
朱を塗った獅子頭の画像
獅子頭に朱赤を塗装したところです。
朱を塗った獅子頭のパーツの画像
獅子頭の頭とパーツの朱塗りと、耳の黒塗りを終えたところになります。
黒を塗った獅子頭の画像
獅子頭と顎に黒を塗ったところです。
緊張する作業となります。
黒を塗った獅子頭の画像
獅子の頭の朱と黒を塗ったところを正面から撮影しました。
修理途中の獅子頭の画像
獅子頭に朱赤と黒が塗られ雰囲気が戻ってきましたね。
ピカピカになって甦ります。
黒を塗った獅子頭の画像
朱赤と黒を塗った獅子頭を上から撮影しました。
おでこのシワも黒で塗りました。
金箔を貼った獅子頭の画像
獅子頭に金箔を貼りました。
完成間近な写真となります。
金箔を貼った修理途中の画像
塗装と金箔の作業が終わり、生き生きとした表情の獅子頭。
この写真、とっても好きです。
この目で何を見つめているのでしょうか?
歯を金箔で張った獅子頭の画像
差し歯?歯の修理をして、金箔が剥がれていた歯もしっかり修理しました。
金歯が輝いています。
毛を取り付けた獅子頭の画像
毛も取り付け完成した獅子頭となります。
筆者の髪も増やせたらいいのに。。。。。。
毛を取り付けた獅子頭の画像
総修理を終えた獅子頭、なんとなく、にっこりした表情にも見えます。
毛を取り付けた獅子頭の画像
修理が完成した獅子頭を上から撮影したところ。
毛も植え、増えました。
修理が完成した獅子頭の画像
修理を終えた獅子頭を右から撮影。
なんだか、ニヒルな笑い顔に見えませんか?
おれ、キレイになっただろ?って言っているかのように思えてしまいました。